W杯と言っても、ブラジルの話ではありません。2002年の日韓ワールドカップの際、国内会場の一つだった新潟県新潟市の「ビッグスワン」のことです。
今月1日から3日、県議会会派「県民連合宮崎」の視察で新潟県を訪問しました。ちなみに新潟は、私が大学生活4年間を過ごした懐かしい街。調査先も母校・新潟大学をはじめ多岐に渡りましたが、今日は運動競技場の話です。
「ビッグスワン」は新潟市中央区の新潟県スポーツ公園内にある県営競技場。2001年3月にオープンした鉄骨鉄筋コンクリート造地上5階建てで、敷地面積は約88,420㎡、約4万2300人収容可能な国内でも有数の競技場です。同じ敷地内には、国体向けに整備した野球場と陸上のサブトラックも整備されています。
ワールドカップを見据えて建設したため、「大き過ぎる」というのが第一印象。関係者も「W杯がなければ、スタンドも一層でよかっただろう」(※写真ではわかりづらいかもしれませんが、二層構造の客席になっています)と正直に明かします。それでも、プロのサッカーチーム・J1のアルビレックス新潟のホームグランドになっていることが観客動員面では強力な後押しとなっているようです。
感心したのは、芝生の管理に力を注いでいること。視察時もちょうど芝生のメンテナンス工事中でしたが、Jリーグでも芝生の管理に関してはトップレベルとの評価を受けているとのことでした。新潟は1年の4か月は冬の厳しい環境にさらされます。太平洋側の温暖な気候とは異なりますので、相当な気遣いと努力の賜物でしょう。学生時代に4年間過ごした冬の厳しさを思い出しながら、しみじみと考えました。
宮崎も二巡目の国体がそう遠くないうちに回ってきます。財政事情も厳しい中、新しい体育施設を次々に作るという余裕はとてもありません。今年県議会は国体やオリンピックキャンプ誘致を見据えて、スポーツ振興特別委員会を設置しましたが、しっかりと考えていかなければならない課題です。
【渡辺創】