気持ち新たに

F1050740  ゴールデンウイークもバタバタしている間に駆け抜けてしまった感じです。なかなか落ち着きませんが、県議会も明日(5月10日)からは、16、17日(予定)の臨時議会に向けて全員協議会が始まります。気持ち新たに走り出そうと思います。

 さて、この連休中に、宮崎市のシーガイアで将棋の名人戦第三局が開かれました。宮崎での開催は今回が初めて。将棋に詳しいわけではないのですが、主催者の一つが毎日新聞社。同社政治部時代の元上司が担当として来県していたので、連絡をもらって会場まで挨拶に行きました。羽生名人の姿もちらっと目にすることができ、思わぬ「小さな幸せ」をもらった気分です。

 以前、名人戦の主催をめぐって、毎日新聞と朝日新聞が争ったことがありましたね。ちなみに今は両社と将棋連盟が主催になっているようです。私はあまり詳しくはないので、細かい話はできませんが、構図としては、長く主催してきたのは毎日新聞でしたが、何らかの事情で朝日新聞が主催としての開催を求め、将棋界全体を巻き込んだ騒動になったと記憶しています。

 まあ、なんでこんな話を始めたのかというと、ある思い出があるんです。当時、私は横浜支局から政治部に異動してきたばかり。当時の政権で、キーマンの一人だった政府関係者(官僚)を頻繁に取材していました。ところが、この人がなかなか難しい。とっつきにくいうえに、ちょっとピントのずれた質問をすると、露骨に嫌な顔をする。正直なところ、会話の糸口もつかめずに、頭を痛めていました。

 そんな時に、窮地から救ってくれたのが、実は名人戦問題でした。この政府関係者、大の将棋好き。名人戦問題が新聞紙面でも加熱してくると、私の顔を見つけるたびに向こうから名人戦を話題にしてくれるように・・・。しかも親しくなってみれば、大変失礼な言い方ですが、そんなに悪い人でもなく(苦笑)、その後も多くのことを学ばせてもらいました。まあ、取材対象としては最後の最後まで厳しい方でしたが・・・・。最後は某省の事務次官も務められましたが、担当を離れてからも国会内などですれ違うと、気さくに声をかけてくれました。昨年夏、参院選後に上京した際にも国会の議員会館でばったり会いましたが、その際にも励まされました。

 政治活動をやっていても、入り口の難しい局面に遭遇することは少なくありません。しかし、そんな時もひるむことなくし、しっかり構えれば、いい風も吹く。そう信じて歩んでいきたいものです。名人戦の看板(写真)を眺めながら、そんなことを考えました。

【渡辺創】