政治スクール終了

Dsc_1740  少し時間が経ってしまいましたが、先週末に開催した民主党宮崎県連政治スクールについて。

 7月に開講し、月1回の講座を続けて来た政治スクールは、12月18日の第6回講座で終了しました。最終回の講師は、前国土交通副大臣で、現在は党国会対策筆頭副委員長の三日月大造衆院議員(滋賀3区、写真上)。JR西日本のサラリーマンから政治の世界に飛び込んだ方で、日本でただ一人鉄道の運転資格を持つ国会議員。ご本人いわく「誰も羨ましがらないけど、(鉄道好きで有名な)前原誠司外相(前国土交通相)には自慢できる」とのこと。

 政治家を志したきっかけは、勤労者として自分たちが納めている税が妥当に使われているのかという意識の芽生えだったそうです。さらにJRの運転手時代に体感した自殺者の多さが影響を与えたといいます。講義の中で同僚運転手が経験した軌道上での一家心中の話がありました。線路から必死に逃れようとする子どもを覚悟を決めた両親が覆いかぶさるようにして線路にうずくまる。必死にブレーキをかけても、運転手にはそれが間に合わないことが瞬間的にわかる・・・。同僚の方は二度と運転することができなくなったそうです。

 この世の中を何とか変えなければならない。ただひたすらにその思いが背中を押した・・・・。私自身も自分の決断を振り返り、心から共感する話でした。

 講義は、三日月さんの専門である交通政策から、今後の立国のあり方にまで広がり、質疑応答も今年度政治スクールの締めくくりとして充実した内容が展開されました。

 さて、宮崎県連として初めて取り組んだ政治スクール。井上紀代子前代表の長年の悲願が結実しての開催でした。その熱意に引きずられるように運営側の一員としてお手伝いしてきましたが、貴重な試みだったと感じています。

 政治スクールには、大きくふたつの役割があります。P1000695

 一つは、議員を志す人材の新たな発掘の場としての役割です。以前と比べれば緩やかになったとは言っても、議員として活動する、選挙にチャレンジするという狭義の「政治」という分野は、新規参入障壁の高い世界です。だからこそ多彩な人材を幅広く掘り起こし、「熱意」と「決意」と「覚悟」を持った方々がチャレンジする後押しができればと我々は考えています。候補者公募などと合わせて、いわゆる「3バン」(地盤、看板、カバン)が絶対条件ではカルチャーを作っていきたいとの思いです。

 もう一つは、政治とくらしの距離を縮めることです。今回の政治スクールには19歳の女子大学生から会社員、子育て中のお母さん、個人事業主、そして60代の方まで幅広い皆さんが参加しました。政治家志望ばかりではありません。むしろ政治家志望者のほうが少数でした。そこからもわかるように政治家養成スクールでは決してありませんでした。むしろ日々の暮らしには政治の結果が深く結びついていることを、講義や意見交換を通して理解を深めていきたいというのが最大の狙いだったと思っています。10月の県連大会で、川村秀三郎県連代表は「県民の生活に根ざした県連活動」を強調しましたが、まさにその発想です。受講した皆さんのレポートの多くに「政治が身近になった」との感想がありました。少なくともその意味では一定の役割を果たせたのではないかと感じています。

 詳細は決まっていませんが、来年度以降も継続していくつもりです。その際には、このブログでもご案内させていただきます。ぜひ興味のある方は、来年度応募してみてください。

 今回の政治スクールで得た多くの出会いに心から感謝したいと思います。

渡辺創